デジタルと手書きの
よいところを組み合わせる

便利さだけに偏らず、手書きの温かさも残す。教師として、親として経験したことをまとめました。

タブレットと紙を使って学ぶ子供
デジタルも手書きも、使う人の心と目的で価値が決まる。

デジタル技術が進んだ今だからこそ、手書きの温かさや独自の力も改めて感じます。どちらか一方に決めず、よいところを組み合わせます。

子供がノートと学習用具とタブレットを使い分ける場面
考えたり書いたりする目的に合わせて、紙とデジタルを使い分ける。

01

デジタルと手書きの強み

デジタル
  • 資料や情報をすぐ検索・編集できる
  • 自動補正で間違いを減らせる
  • 多くの情報をまとめやすい
手書き
  • 文字に個性や気持ちが表れる
  • 書きながら考え、発想を広げられる
  • 文字の太さや形でも感情を伝えられる

02

授業での組み合わせ

資料はデジタルで配り、大切なポイントは手書きでまとめる方法を実践しています。教師には一人一台のタブレットと、Apple Pencilと同等の性能のペンを配備しました。

デジタルノート資料をすぐに呼び出し、あとから見返せる。
手書き入力パームリジェクション対応のペンで、画面に手をついて書ける。
消す操作手先が不器用な子にも、デジタルなら消す作業を簡単にできる。
図形補正コンパスや分度器を練習しながら、必要な場面では補助として使う。

03

手書きだから伝わるもの

デジタルが基本になるほど、手書きの価値は高まると感じます。年賀状ではデザインが印刷でも、宛名やコメントは筆ペンで書きます。スポーツ選手のサインや、将棋の対局と棋譜にも、人が直接関わる温かさがあります。

04

家庭で決めた九つのルール

中学生になる直前に端末を渡す際、子供と合意し、署名する契約として次のルールを決めました。

  • 学校での学習やデジタル教育のために使う
  • 健康を害する使い方をしない
  • 他人を傷つける使い方をしない
  • 家庭ではリビングなど共用スペースで使う
  • 家族や他者が不快に感じる使い方を控える
  • 端末は親からの貸与品だと理解する
  • 親が定期的に中身を確認し、責任を持つ
  • 疑問があればすぐ相談する
  • 自由には責任が伴うという信頼関係を築く

キャッシュレス決済を数万円使い込んだ経験もありました。事実を伝えて返済を求め、金銭管理と責任を学ぶ機会にしました。

05

技術的な管理と親子の対話

iPhoneでは子供用モードとファミリー設定を使い、スクリーンタイム、アプリ追加・削除、ブラウザなどを管理しています。パソコンではMicrosoft Family SafetyやGoogleの管理ツールも使います。

ただし、制限を強くしても、子供同士で抜け道を見つけます。最初は最低限しか使えない状態から、子供の実態に合わせて少しずつ緩めます。一方的に押し付けず、なぜ必要かを話し、自由には責任が伴うと繰り返し伝えます。

子供は言うことは聞きませんが、親のやることは真似します。