運動会の得点集計を自動化!タブレット×スプレッドシートでリアルタイム反映する方法

業務改善

運動会や体育祭の当日って、ただでさえバタバタしますよね。リレーの順番確認に本部への連絡、子どものケガ対応…そこに追い打ちをかけるのが「得点の集計」。競技が終わるたびに、誰かが走って本部に報告、そして電卓をたたいて合計…。
私の学校も、つい最近までそんな風に運営していました。

でも、今年は思い切ってスプレッドシートとタブレットを活用した方法に切り替えてみたんです。結果、集計作業がグッと楽になっただけでなく、教員どうしの「あれ、もう反映された!?」という驚きの声があがるほど、リアルタイム性に感動しました。


手計算・手渡し・口頭確認…そんな時代はもう終わり?

これまでの運動会の得点集計は、以下のような光景が当たり前でした:

  • 競技直後に教師や児童が慌てて得点係へ報告に走る
  • 本部で得点表に手書きして、そこから電卓で合計
  • 最後の最後、どっちが勝ったか曖昧で集計やり直し…

こうした煩雑さを、タブレットにスプレッドシートを開いて、そこに入力するだけで解消できます。しかも、どこで入力しても、全員の画面にリアルタイムで反映されるので、本部テントでも即確認ができて、得点掲示もサクサク更新できます。


徒競走編|「あのチーム何位だったっけ?」がなくなる工夫

徒競走では、ゴールした児童がすぐに「1位赤、2位白、3位赤…」と伝えてきますよね。でもそれをメモして、あとで入力して、さらに集計して…となると、どこかでミスが起きがち。

今年は担当の先生1人がタブレットを持ち、プルダウンでチームカラーを即入力する方式にしました。
これがとにかくスムーズ!

  • プルダウンで入力ミスなし
     セルに直接入力していると「赤組」「あか」「赤ぐみ」など揺れが出るんですが、プルダウンなら選ぶだけ。
  • 同着にも対応
     2人同着、3人同着、ありますよね。そんな時も同じ着順に複数人分の入力欄を設けて、きちんと対応。ちなみに、4人同着は未経験ですが、必要に応じて増やせます!

団体競技編|勝ち・負け・引き分けもクリックだけ

団体競技や全校競技は、あらかじめ得点が決まっているので、「勝ち」「負け」「引き分け」もプルダウンで選ぶだけ。これも大助かりです。

  • 数字のミスも防止
     数字を打つときって、全角・半角が混ざって関数が動かないこと、ありませんか?これもプルダウンで「10点」「5点」「0点」と選べるようにしておけば安心。

子どもたちも入力担当に|タブレット活用のチャレンジ

今回はさらに一歩踏み込んで、子どもたちに得点入力を任せる取り組みもしてみました。

  • 5コースだったので、児童5人にタブレットを配り、それぞれが「自分の順位の色だけ」を入力
  • 教員用ファイルで一覧表示し、間違っていないかをその場で確認
  • 間違っていたらすぐ声をかけて修正してもらう

入力担当の子どもたちも「これ、できるかな…?」と最初は不安そうでしたが、やってみたら意外とスムーズ!むしろ自分の役割があるということで、競技中もすごく集中していたように感じました。

使ったのは、児童用5台+教員用1台のタブレット。ツールはGoogleスプレッドシートのみ。すべて同じGoogleアカウントでログインしておけば、リアルタイム共同編集ができます。


失敗もありました。でも、失敗から学べました

一つだけ、ヒヤッとしたことがあります。
ある児童が、操作ミスで列を追加してしまい、入力位置がズレてしまったんです。最初は本人も焦っていましたが、事前に「ミスしても大丈夫。すぐ先生に知らせてね」と伝えていたので、冷静に報告してくれました。

こうしたこともあるので、

  • 事前の練習・声かけで安心感を持たせる
  • スプレッドシートや関数に詳しい教員が管理側に1人いる

この2つがあるだけで、トラブル時の対応力が全然違います。


子供に別シートから入力させる時はこのようにINPORTRANGE関数を使ってスプレッドシートIDを連動させてください。

教員の人数が増えないなら、やり方を変えるしかない

もし「もっと先生がいたら、こんな工夫しなくていいのに」と思ったことがあるなら、私も同じです。
でも、現実はそう甘くない。むしろ今後も教員が急に増えることはないと考えると、「じゃあ、どうする?」という視点が大事。

ICTは“楽をする”ためのものではありません。少ない人数でも行事をまわせるようにするための必須アイテムです。


まとめ|運動会にも“働き方改革”を

運動会の得点集計は、工夫次第で本当に楽になります。
しかも、子どもと一緒にICTを活用することで、運営の担い手としての意識や達成感も味わわせることができる。これは、ただの「時短」ではなく、教育活動の一環としても価値があります。

忙しいけれど、少しだけ視点を変えてみませんか?
運動会にも、ICTにも、きっとできることがもっとあります。


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