教師こそ生成AIを使う側へ|会議録・研修報告書・所見チェックから始めるAI活用術

業務改善

「生成AIが便利なのは分かる。でも、教師の仕事で何に使えばいいのか分からない」

そう感じている先生、けっこう多いんじゃないでしょうか。

私も最初はそうでした。

ChatGPTとか、Geminiとか、NotebookLMとか、名前は聞いたことがある。少し触ったこともある。

でも、いざ学校の仕事で使うとなると、

「で、何に使えばいいの?」

となるんですよね。

それは別に、先生たちが新しいものに弱いとか、やる気がないとか、そういう話ではないと思います。

むしろ、毎日が忙しすぎるんです。

授業があって、学級経営があって、保護者対応があって、校務分掌があって、研修や報告書もある。

そこに家庭や子育ても重なると、「新しいAIを使ってみましょう」と言われても、正直そこまで手が回らないですよね。

でも、忙しいからこそ、AIに少し助けてもらえる部分があるのかもしれません。

所見チェック、通知文作成、自己申告書の整理、教材研究の視点出し、保護者対応の整理、振り返り指導、会議録、研修報告書。

こうして並べてみると、生成AIって、思っているより学校の仕事と相性がいいんです。

もちろん、AIに全部任せればいいという話ではありません。

でも、私たちが毎日抱えている「これ、もう少し楽にならないかな」という仕事を、少し軽くしてくれる道具にはなります。

そして、その分だけ、子どもを見る時間や、教材を読む時間、自分の頭で授業を考える時間を取り戻せる。

そこが、教師がAIを使う意味なんじゃないかと思うんです。

AIは教師の仕事を奪うものではなく、教師が教師らしい仕事に戻るための道具。

私は、そんなふうに考えています。

この記事では、現役教員・ICT主任の立場から、生成AIを学校の仕事でどう使えるのかをまとめていきます。

特に今回は、会議録や研修報告書、所見チェックのように、忙しい先生ほど負担になりやすい仕事を中心に書いていきますね。

この記事で分かること

  • 教師が生成AIを使う意味
  • ChatGPTを所見チェックや通知文作成に使う方法
  • NotebookLMを自己申告書や研修報告書に使う考え方
  • PLAUD NOTEなどのAIボイスレコーダーを会議録に使う方法
  • iPhoneボイスメモとAIで会議録を整理する流れ
  • GoogleドキュメントとAIを組み合わせる方法
  • 教材研究や振り返り指導でAIを使う視点
  • 保護者対応で感情と要望を整理する考え方
  • 子どもたちがAIを使う時代に必要な情報モラル
  • ICT主任としてAIを校内に広げるときの考え方

生成AIは、もう特別な人だけの道具ではない

生成AIという言葉を聞いたことがない先生は、もうかなり少なくなってきたと思います。

チャッピーでお馴染みのChatGPT、GoogleのGeminiとNotebookLM、検索のGoogleのAIモード、ビジネス界隈で話題のクロコことClaudecode、デザインアプリのCanva、音楽生成AIのSuno。

名前だけなら聞いたことがある。ニュースやSNSで見たことがある。研修で少し触ったことがある。

そういう先生は、確実に増えていますよね。

AIで文章を直してもらう。ちょっとした悩みを聞いてもらう。分からないことを質問する。

そのくらいの使い方から始めている先生も多いと思います。

ChatGPT3.5が登場して世間で生成AIが爆発的に認知されるようになった当初、私も最初は、ちょっとした文章の言い換えや、メール文の確認くらいから使い始めました。

いきなり校務全体を変えるような使い方ではなく、本当に小さなところからです。

でも、その小さな使い方でも、

「あ、これなら学校の仕事でも使えるかも」

と思える場面がありました。

2026年の現在では、検索にもAIが入り、調べる行為そのものも少しずつ変わってきています。

子どもたちも、保護者も、社会も、少しずつAIを使う前提に変わってきているんですよね。

そう考えると、教師だけが「自分は関係ない」と言い切るのは、だんだん難しくなっていくのかもしれません。

もちろん、無理に高度な使い方をする必要はありません。

プログラミングを覚えたり、専門家のようにAIを使いこなしたりしなくても大丈夫です。

でも、自分の仕事の中で、AIをどう使えば少し楽になるのか。

そこを少しずつ考えていくことは、これからの教師にとって大事な学びになっていく気がします。

AIを完璧に使いこなすことよりも、「自分の仕事のどこに使えそうか」を考え始めることの方が大事なのかもしれません。

AIを使う目的は、ただ楽をすることではない

AIを使うって聞くと、「楽をするためでしょ」と思われることもありますよね。

もちろん、楽になるのはありがたいです。

というか、正直そこはかなり大事です。

学校の仕事って、本当にやることが多いですよね。

勤務時間の中に収まらない仕事があって、教材研究の時間も、子どもと向き合う時間も、家庭で休む時間も削られていく。

そういう状態が続くと、どれだけ子どものために頑張りたいと思っていても、体も気持ちもすり減っていきます。

だから、仕事が少し楽になることは悪いことではないと思います。

むしろ、そこはちゃんと大事にしていいと思うんです。

ただ、「楽になった」で終わってしまうと、ちょっともったいないんですよね。

浮いた時間を何に使うのか。

削れた労力を、どこに戻すのか。

そこまで考えると、AI活用の意味が少し変わってきます。

私たち教師にとってのAI活用は、子どもと向き合う時間をつくるためにあるのだと思います。

そして、授業の質を高めるために、教材研究をする時間を取り戻すためにある。

「AIを使って楽をする」というより、「AIを使って本当に大事な仕事に戻る」。

このくらいの感覚で使えると、AIとの付き合い方も少し健全になるんじゃないでしょうか。

機械にできることは、機械に任せてもいい

よく「AI時代には、人間にしかできないことを大切にしよう」と言われます。

それは本当にそうだと思います。

でも、現場にいると、もう少し具体的に考えたくなるんですよね。

人間にしかできないこと。

さらに言えば、自分にしかできないこと

そこに時間と体力を残しておきたいんです。

同じ教師でも、得意なことはそれぞれ違います。

教材を深く読むのが得意な先生もいます。

子どもの小さな変化に気付くのが得意な先生もいます。

学級の空気をつくるのが上手な先生もいます。

ICTを使って周りの先生を助けることが得意な先生もいます。

先生一人ひとりに、その先生だからこそできる関わり方がありますよね。

だからこそ、誰がしても同じような形式を整える作業、毎回同じように繰り返す作業、時間だけがかかる事務作業は、少し機械に任せてもいいのではないでしょうか。

機械にできることを機械に任せるのは、手を抜くためではありません。

自分にしかできないことに、もう少し力を残すためです。

何でも自分で抱え込むことが、必ずしも責任感とは限らないんですよね。

手放せるものを少し手放して、大切なところに力を使う。

その方が、結果的に子どもたちにも返っていく気がします。

まずは所見チェックからでいい

教師が生成AIを使いやすい場面の一つが、通知表の所見チェックです。

所見の最終チェック、かなり神経を使いますよね。

誤字脱字を同僚の先生と見合っても、管理職へ提出したあとに赤い修正がずらり。

思わずため息がでる、あの経験したことがある先生も多いと思います。

もちろん、所見そのものをなくして、面談や日々のお便りで伝える方がよい場面もあるかもしれません。

でも、学校の仕組みはそう簡単には変わりません。

それなら、今ある仕事を少しでも軽くする方法を考えたいですよね。

たとえば、ChatGPTに次のように依頼します。

所見チェック用プロンプト

下記の文章は、保護者に子どもの学習活動の様子や評価を伝えるための所見です。小学校の管理職の視点で、誤字脱字をチェックし、言い回しの不自然な点を指摘してください。おかしな点があれば、その箇所と修正版を示してください。

ただし、子どもの実態や評価の内容を勝手に変えず、表現面の確認を中心にしてください。

【ここに個人情報を消した所見を貼り付ける】

これだけで、誤字脱字、表現のゆれ、不自然な言い回しをかなり拾ってくれます。

ここで大事なのは、AIに所見を書かせることではありません。

自分が書いた所見を、もう一人の目で確認してもらう感覚です。

所見は、子どもをどう見ているか、保護者に何を伝えたいかが表れる文章です。

だから、丸ごとAIに任せてしまうと、やっぱり教師の言葉ではなくなってしまいます。

でも、自分で書いた文章をチェックしてもらうなら、かなり使いやすいです。

誤字脱字のチェックはもう人が行うのは無駄ですよね。私も若いころはそうでしたが、管理職に訂正されてくる箇所のなかでも誤字脱字が意外と多いものです。

また、経験が浅いと文章の言い回しも「?」という箇所もあります。そうしたことも見せる前にを整えてもらう。

保護者に伝わりにくい表現を指摘してもらう。

それだけでも、見せるほうも見るほうも気持ちはかなり軽くなります。

最初からすごいことをしなくていいんです。

小さく使って、「あ、これなら便利かも」と思えるところから始めれば十分だと思います。

会議録や研修報告書は、AIとかなり相性がよい

会議の記録、研修の記録、研修後の報告書。

正直に言うと、「面倒だな」と思ったことはありませんか。

私はあります。何度もあります。なぜなら私、苦手なんです。

人が話すスピードに合わせて記録する。

話を聞きながら要点を整理する。

提出できる形に整える。

これ、結構大変なんですよね。

しかも学校現場では、授業準備、保護者対応、校務分掌、学年の仕事、ICT対応、若手への声かけなど、やることが山ほどあります。

40歳前後で、子育てをしながら中堅教員として働いていると、「これは自分が全部やらなくてもいい作業なんじゃないかな」と感じることも増えてきます。

そこで考えたいのが、会議録や研修報告書の自動化です。

記録作業は、やり方を少し変えるだけでかなり軽くなります。

もちろん、AIに丸投げすればよいという話ではありません。

録音の許可、個人情報、提出前の確認など、学校現場だからこそ気を付けたい点もあります。

でも、そこを確認したうえで使えば、会議録や研修報告書は、教師のAI活用の入口としてかなり現実的だと思います。

教員の記録作業は、思っている以上に時間を奪っている

学校には、記録しなければならない場面がたくさんあります。

  • 職員会議の記録
  • 学年会の記録
  • 校内委員会の記録
  • ケース会議の記録
  • 初任者研修や中堅研修のメモ
  • 担当者研修の報告書
  • 校内研修の還元資料

もちろん、記録は大切です。

あとから確認できるようにするため。

関係者で情報共有するため。

研修で学んだことを校内に還元するため。

判断の根拠を残すため。

記録そのものには、ちゃんと意味があります。

ただ、そこにかかる手間は、やっぱり大きいですよね。

会議が終わったあとに議事録を整える。

研修から帰ってきて報告書を書く。

メモを見返して、文章を整えて、提出先に合う文体に直す。

これを以前は毎回、人力だけでやっていたら、疲れてしまいます。

特に中堅教員ともなると、授業だけをしていればよい立場ではありません。

校務の中心に入り、若手を支え、管理職との間に立ち、年齢的に人によっては家庭で子育てもある。

だからこそ、記録作業のような事務的な仕事は少しでも軽くできたら助かりますよね。

専用のAIボイスレコーダーを使う方法もある

会議録や研修記録を効率化する方法として、専用のAIボイスレコーダーを使う方法もあります。

たとえば、PLAUD NOTEのような生成AIボイスレコーダーです。

私も使ってみて感じたのですが、これはかなり実用的です。

録音した音声を文字起こししてくれるだけでなく、驚くのは話者ごとに発言内容を分けてくれたり、議事録の形に整えてくれたりします。

さらに、決定事項や今後のToDoリストまで整理してくれるので、会議記録の作業がかなり軽くなります。会議に欠席をしたときにはクラウドに帆損されていることでどこからでも内容を確認できます。そしてなにより、従来の記録よりも整理されていてわかりやすい!

そして、私が使っていて一番いいなと思ったのは、会議中に会議の内容に集中しやすくなるところです。

会議録を担当していると、どうしても発言を聞き逃さないように必死になりますよね。

誰が何を言ったのか。

決定事項は何か。

次に誰が動くのか。

そこを追いかけているうちに、自分自身が会議の内容について考える余裕がなくなってしまうことがあります。

でも、AIボイスレコーダーで録音と文字起こしの土台を残しておけると、会議中のメモの取り方が変わります。

記録者として追いかけるメモから、参加者として考えるメモへ。

この変化は、思っている以上に大きいです。

すべてを正確に書き残すためのメモではなく、参加者として考えるためのメモでよくなるんです。

「これは決定事項だな」

「ここは後で確認したいな」

「この発言は自分の分掌にも関係しそうだな」

「この内容は学年で共有した方がよさそうだな」

そんな風に、自分が会議の中で気になったことや、次の行動につながることを残せば十分になります。

記録のために会議にいるのではなく、会議の中身に参加できる。

ここが、AIボイスレコーダーを使う大きなメリットだと感じています。

PLAUD NOTEは収音力と話者識別がかなり使いやすい

PLAUD NOTEを使っていて驚いたのは、収音力と話者識別の精度です。

iPhoneのボイスメモでも十分使える場面はあります。

でも、専用機はやはりマイクの性能が違います。

少し離れた席の声を拾ってくれたり、複数の人の声を聞き分けてくれたりするので、職員会議や分掌会議のように、いろいろな方向から発言が出る場面ではかなり助かります。

話者の名前まで自動で認識してくれることもあります。

ただ、毎回最初から発言者の名前が正確に入るわけではありません。

場合によっては、「Speaker 1」「Speaker 2」のように仮の名前で分類されることもあります。

それでも、声質の違いでかなり正確に発言者を分けてくれるので、あとから見返すときには十分使いやすいです。

PLAUD NOTEでは、文字起こしされた内容をもとに、クラウド上で議事録の形に整理してくれます。

その議事録を読み返しながら、発言内容と会議の流れから話者を確認していきます。

「この発言は副校長先生だな」

「これは生活指導主任の発言だな」

「これは学年主任の確認だな」

そんな感じで、会議の流れと発言内容を見れば、誰の発言か分かることが多いです。

そのうえでCtrl+Hの置換機能を使えば、「Speaker 1」を実際の名前にまとめて置き換えることができます。

職員会議や分掌会議では、「誰が発言したか」「誰が担当するのか」が分からないと、記録として使いにくいですよね。

だから、名前をあとから整えられることは、かなり大きいです。

最初から完璧な議事録ができるというより、あとから整えやすい材料を高い精度で残してくれる。

そんな感じで使うと、かなり現実的です。

記録者が一からすべてを聞き直して書き起こすのではなく、AIが作った議事録をもとに、人間が名前や表現を整える。

このくらいの使い方が、学校現場ではちょうどいいと思います。

PLAUD NOTEを学校で使う場面

実際に使ってみると、活用できる場面はかなり多いです。

  • 職員会議
  • 分掌会議
  • 学年会
  • 研究会
  • 校内研修
  • ゲストティーチャーの講話
  • 外部講師を招いた研修
  • ケース会議の記録
  • クラスの学級会

特に、ゲストティーチャーや外部講師の話を記録したいときには重宝します。

話を聞きながら必死にメモを取っていると、どうしても内容を味わう余裕がなくなってしまいます。

でも、録音と文字起こしがあると思うと、聞くことに集中しやすくなるんですよね。

PLAUD NOTEは、執筆時点では無料プランでも月300分の文字起こし・要約が使えると案内されています。

毎月5時間分なので、使い方次第で無料枠でも十分使えます。

なお、無料枠やプラン内容は変更されることがあるので、購入前に公式サイトやアプリ内の表示を確認した方が安心です。

価格は時期や販売場所によって変わりますが、おおよそ2万円から3万円前後で見かけることが多いです。

サブスク前提のサービスと違って、本体を買い切りで用意できる点は、学校現場ではありがたいところです。

もちろん、AI機能をたくさん使う場合は追加プランが必要になることもあります。

ただ、まずは物品購入として予算を組み、学校備品として導入するというのが可能であればよいかなと思います。

実際に使ってみると、その便利さに気付く先生が本当に多いです。

「これは自分でも使いたい」と、個人的に購入する先生が出てくるのもわかります。

それくらい、会議や研修の記録作業とは相性がいいんです。

ただし、ここでも大切なのは、録音ルールと個人情報の扱いです。

便利だから何でも録音する、という使い方は避けたいところです。

録音してよい会議か。

職場の先生や参加者に説明しているか。

個人情報を含む内容を外部サービスにアップロードしてよいか。

保存したデータをどう扱うか。

このあたりは、学校として確認しておいた方が安心です。

AIボイスレコーダーは、うまく使えばかなり強力な道具です。

学校現場で使うなら、「便利さ」と「安全さ」をセットで考える。

この感覚は持っておきたいですね。

iPhoneのボイスメモとNotebookLMでも記録作業は軽くなる

こうした専用のAIボイスレコーダーがあると便利です。

でも、いろいろな事情ですぐに学校で買えるとは限りませんよね。

予算の都合もありますし、学校備品として導入するには時間がかかることもあります。

その場合は、無料で使えるiPhoneなどのボイスメモとNotebookLMの組み合わせから始めるのも現実的です。

流れはかなりシンプルです。

  1. 録音してよい会議・研修か確認する
  2. iPhoneなどのボイスメモで録音する
  3. 文字起こしされたテキストをコピーする
  4. NotebookLMや生成AIに読み込ませる
  5. 会議録や研修報告書の形に整える
  6. 最後は自分で確認して提出・共有する

音声データをそのまま扱うより、文字起こしされたテキストを使う方が軽くて扱いやすいです。

文字おこしのテキストは何を言っているのか不安になることはありますが、驚くことに読み込ませて議事録を作成させるとほぼ完璧に内容を網羅しているのに驚かされます。

ですから、研修メモや会議記録では、録音した内容もすべて完璧に文章化しなくても大丈夫です。

大事なのは、あとで使える形にするためにきちんと残したい情報を残すことです。

その意味で、iPhoneのボイスメモで録音し、文字起こしを確認し、NotebookLMや生成AIで整理する方法は、かなり始めやすい方法だと思います。

関連記事

NotebookLMは「資料をもとに整理する」のが得意

NotebookLMのよさは、単に文章を作るだけではありません。

読み込ませた資料をもとに、内容を整理したり、要点を抜き出したり、構造化したりするのが得意です。

  • 会議の要点整理
  • 決定事項の抽出
  • 今後の対応の整理
  • 研修内容の要約
  • 校内共有用のレポート作成
  • 研修還元用のスライド構成づくり
  • 図解や説明資料のたたき台作成

記録を「保存する」だけではなく、伝わる形に再構成するところまで手伝ってくれる感じです。

学校現場では、ここが大きいんですよね。

会議録も研修報告書も、ただ残せば終わりではありません。

あとから見て分かること。

関係者に共有できること。

次の行動につながること。

そこまで考えると、AIで構造化する価値はかなりあります。

研修中は「きれいなメモ」を目指さない

研修中のメモは、きれいな文章でなくて大丈夫です。

むしろ、最初から整った文章を書こうとすると、話を聞くことに集中できなくなります。

メモに残すのは、次のような内容で十分です。

  • 講師が強調していたこと
  • 資料の中心になっていたこと
  • 自分が気になったこと
  • 疑問に思ったこと
  • 自分の実践とつながりそうなこと
  • 校内で共有した方がよいこと

句読点がなくてもいいです。

文章が途中で切れていてもいいです。

言葉が多少荒くてもいいです。

あとで使える材料が残っていれば、それで十分なんですよね。

その材料があれば、生成AIに報告書の形へ整えてもらうことができます。

研修後にAIへ依頼するプロンプト例

研修後は、メモや文字起こしをコピーして、生成AIに貼り付けます。

そのうえで、次のように依頼すると使いやすいです。

研修報告書作成プロンプト

以下は研修中に私が記録したメモです。この内容をもとに、管理職または教育委員会へ提出する研修報告書として整えてください。

条件は次の通りです。

  • 文字数は800字程度
  • 構成は「研修で学んだこと」「自分の実践に生かしたいこと」「今後の課題」の3つ
  • 私のメモをもとにし、内容を足しすぎない
  • 教員として自然な文体にする
  • 個人情報や学校名、児童名は入れない
  • 提出前に私が確認する前提で、下書きとして作成する

【ここに研修メモを貼り付ける】

このように条件を細かく伝えると、使いやすい下書きができます。

文字数が足りなければ増やしてもらえばいいです。

長すぎれば短くしてもらえばいいです。

提出先に合わせて、少し硬めの文体に変えてもらうこともできます。

ゼロから報告書を書くより、かなり楽になります。

ただし、AIに丸投げはしない

ここは大事にしたいところです。

生成AIを使うと言うと、「AIに全部書かせる」というイメージをもつ人もいるかもしれません。

でも、学校現場でそれをやるのは少し怖いです。

研修を聞かずに、テーマだけを入れて、それらしい報告書を作らせる。

これは、やっぱり違うと思うんですよね。

そこには自分の学びが入らないからです。

自分から望んで参加した研修ではないのに報告書の提出を求められる、いわゆる”こなす”研修に実際はなってしまうものも少なくはないかなと思います。

ただ、こうした研修であっても「このつまらない研修からでも、今の自分に参考になるところはどこか」を攻めの姿勢で臨むことが大切かなと思います。

それでも、気持ちが切れてうとうととしてしまうことも少なくないですけど、あとから内容について聞かれたとき、丸投げの報告書はそもそも自分の言葉で説明できません。

研修が本当にただの提出作業になってしまいます。普通にこれって自分の人生の時間を無駄にしていると考えるともったいなくないですか。

生成AIは、自分の学びを形にするために便利な道具です。

  • 自分で聞く
  • 自分でメモを残す
  • 自分の実践との接点を考える
  • 文章として整える部分をAIに手伝ってもらう
  • 最後は自分の目で確認する

4番目くらいからAIを活用するこのくらいの使い方が、一番現実的で、誠実で、効率的だと思います。

録音するときは、必ずルールを確認する

会議や研修を録音する場合はルールを確認しておきたいです。

録音が禁止されている研修も結構あります。

資料の撮影や共有が禁止されている場合もあります。

個人情報を含む会議では、音声データの扱いにも注意したいところです。

特に学校現場では、児童名、保護者名、支援内容、家庭状況など、慎重に扱う情報が多いですよね。

便利だし楽だから録音する、ではなく、次のようなことは確認しておいた方が安心です。

  • 録音してよい研修・会議か
  • 参加者に録音の目的を伝えているか
  • 個人情報が含まれていないか
  • 音声データをどこに保存するか
  • 不要になった録音データを削除するか
  • 外部サービスにアップロードしてよい内容か

AI活用は便利ですが、学校現場では「安全に使う」ことが前提になります。

ここを雑にすると、せっかくの校務改善が逆効果になってしまいます。

Googleドキュメントと組み合わせるとさらに便利

研修メモや会議録は、Googleドキュメントと相性がよいです。

クラウド上で保存でき、どの端末からでも確認でき、共同編集もしやすいからです。そして書いたものをそのままAIに”コピペ”して整えた形にすることができるのです。

  • 研修中はGoogleドキュメントにメモを取る
  • 会議後にAIで整理する
  • 必要な部分だけ報告書にする
  • 共有や提出をする

この流れができると、記録が単なる提出物ではなく、あっという間に校内で使える資料にもなっていきます。

ただし、Googleドキュメントがすべての文書に向いているわけではありません。

正式な保存文書、細かいレイアウトが必要な文書、フォントや様式が厳密に決まっている文書は、WordやPDFの方がよい場合もあります。

そのあたりは、無理に一つに統一しなくてもいいと思います。

使いやすい道具を、場面に合わせて選ぶ。

このくらいの感覚でいいのではないでしょうか。

自己申告書は、AIを有意義に使える場面である

教師の仕事の中で、AIを有意義に使えるものの一つに、自己申告書があります。

自己申告書は、教育委員会にも提出する大切な書類です。

今年度、自分が何に取り組むのか。

どんな目標をもって働くのか。

どのように学校経営方針とつながっているのか。

そこを書く必要があります。

若い頃、私はよく言われました。

学校経営方針を読まずに、学年経営方針や学級経営方針、まして自分の目標など定まらない。

当時は、正直そこまで実感できていませんでした。

でも今なら、その意味が少し分かります。

自分がやりたいことだけを書けばよいわけではありません。

自分の実践が、学校全体の方針とどうつながっているのかを整理することも大事なんですよね。

ここで、NotebookLMのような生成AIツールが役立ちます。

学校経営方針を読み込ませた上で、自分が今年度やりたいこと、挑戦したいこと、自分の信念として大切にしたいことを入力する。

そして、学校経営方針と重なる部分はどこか。

どのような言葉にすれば、自分の実践と学校方針がつながって見えるか。

そういう整理を手伝ってもらうんです。

AIが自分の目標を決めてくれるわけではありません。

でも、自分の考えを整理する手伝いはしてくれます。

そういう使い方なら、自己申告書とAIはかなり相性がいいのではないでしょうか。

教材研究の時間を取り戻すためにAIを使う

教師にとって、教材研究の時間はとても大切です。

世の中には、教材がたくさんあります。

ワークシート、スライド、指導案、動画、授業アイデア。

インターネット上にも、たくさんの素材があります。

けれど、それをそのまま使えば、目の前の子どもたちに合った授業になるわけではありません。

たとえば国語の物語教材なら、教師自身がその物語を読む時間が必要です。

  • どこで子どもがつまずくのか
  • どの言葉に立ち止まらせたいのか
  • どんな問いを投げかけると、子どもの考えが深まるのか
  • このクラスなら、どこを丁寧に扱うべきなのか

そういうことは、教材と向き合わなければ見えてきません。

だからこそ、教材を読む時間、子どもの実態に合わせて授業を考える時間を確保したいんですよね。

そのために、機械にできることは機械に任せる。

生成AIを使って、事務作業や形式的な文章作成の時間を減らす。

そして、その分を教材研究や子ども理解に戻す。

これが、教師にとっての生成AI活用の大きな意味だと思います。

AIは、教材研究そのものを代わりにやってくれる存在ではありません。

でも、視点を出してくれたり、発問案を並べてくれたり、子どものつまずきを予想してくれたりします。

それを見ながら、

「このクラスならこっちだな」

「この子たちはここで止まりそうだな」

と考える。

その判断をするのは、やはり教師です。

だから、AIは教師の代わりではなく、授業づくりの壁打ち相手くらいがちょうどいいのだと思います。

振り返り指導にも、AIは使える

自由進度学習や総合的な学習の時間などで振り返りを書かせると、悩みが出てきます。

  • なかなか振り返りが書けるようにならない
  • 「楽しかった」「がんばった」で終わってしまう
  • 全員分にフィードバックする時間がない

これ、かなり現場あるあるだと思います。

振り返りを書かせること自体は大切です。

でも、ただ書かせるだけでは、なかなか深まりません。

何が分かったのか。

どこでつまずいたのか。

次に何を変えるのか。

自分の学びをどう見取っているのか。

そういうところまで、少しずつ書けるようにしていきたいわけです。

そこで、ロイロノートやGoogleフォーム、ChatGPTなどを組み合わせると、振り返りの質を上げるための支援がしやすくなります。

たとえば、児童の振り返りを無記名化し、個人情報が入らない状態にした上で、AIに課題発見力、改善策の具体性、実行意欲、自己評価の視点などで整理してもらう。

その上で、教師が最終判断をして、子どもに返すコメントを調整します。

ここでも大事なのは、AIの出力をそのまま貼り付けることではありません。

AIの視点を参考にしながら、自分のフィードバック力を高めることです。

AIは子どもだけでなく、教師自身の指導力を磨く鏡にもなるのかもしれません。

保護者対応では、感情と要望を分けて整理する

学校には、保護者から長文の意見や苦情が届くことがあります。

もちろん、保護者の訴えには耳を傾けたいです。

子どもを心配する気持ちが背景にある場合も多いですからね。

ただ、文章の温度が強いと、受け取った教師が必要以上に心理的ダメージを受けてしまうことがあります。

これは、現場にいるとよく分かる話ではないでしょうか。

保護者の文章には、事実もあります。

要望もあります。

確認したいこともあります。

でも、そこに強い感情が乗っていると、読む側はどうしてもダメージを受けます。

そこで、生成AIは使い方次第で役立ちます。

保護者対応整理プロンプト

この文章について、保護者が伝えたい要望、確認したいこと、学校側が対応すべきことを整理してください。感情的な表現は中立的な表現に置き換えてください。ただし、保護者の主張や要望の内容は変えないでください。

個人情報はすでに削除してあります。学校として確認すべき点も箇条書きで示してください。

こうすると、「怒られている文章」から「対応すべき内容」へ変換できます。

もちろん、保護者の意見を軽く扱うためではありません。

感情の強さと、対応すべき事実を分けるためです。

教師が心理的ダメージを受けすぎると、建設的な対応が難しくなります。

だからこそ、AIを使って一度冷静に整理するという発想は、これから役に立つ場面があると思います。

CanvaやSunoは、職員室の空気をやわらかくする

生成AIの活用というと、どうしても業務改善や効率化の話になりがちです。

でも、実は「ちょっと楽しい」という入り口も大切です。

Canvaを使えば、スライド、ポスター、学級通信、行事資料、バナー画像などを簡単に作れます。

テンプレートを選んで、文字を入れるだけで、それっぽいデザインになる。

これは、デザインが苦手な先生にとってかなり助かるんですよね。

また、Sunoのような音楽生成AIを使うと、生活指導のテーマを歌にすることもできます。

劇的な効果があるかどうかは別として、職員室で「へぇ、すごいね」「こういう雰囲気の曲もできるの?」と自然に会話が生まれることがあります。

ICT研修でも、説明会でもありません。

ただ職員室で楽しそうに作っているだけです。

でも、その姿そのものが、いちばんの説明になっている気がします。

「AIって難しそう」が、「ちょっと面白そう」に変わる。

この温度感が、学校にはちょうどいいのかもしれません。

使わない先生が多いのは、怠けているからではない

生成AIは便利です。

でも、便利だからといって、全員がすぐに使うわけではありません。

現場で見ていると、使わない先生にはそれなりの理由があるように思います。

今のやり方でもなんとかなっている

ベテランの先生ほど、これまでの経験で仕事が回っています。

困っていないから、新しいものを使う必要感が生まれにくいんですよね。

これは自然なことだと思います。

忙しすぎて新しいことを始められない

若手や中堅の先生は、授業、学級経営、校務分掌、保護者対応で毎日いっぱいです。

良さそうだと思っても、始める余裕がないんです。

「便利だから使ってみてください」と言われても、そもそも使い方を覚える時間がない。

これはかなり現実的な問題ですよね。

リスクがよく分からない

個人情報、著作権、情報漏えい、誤情報。

真面目な先生ほど、「よく分からないものは使わない」という判断をします。

これは悪いことではありません。

むしろ、子どもを預かる仕事としては自然な感覚です。

だからこそ、生成AIを広げるときに大切なのは、無理に使わせることではないと思います。

「これは今の仕事に関係ありそうですよ」

「ここだけ気をつければ使いやすいですよ」

「困ったら一緒にやりましょう」

このくらいの距離感で十分ではないでしょうか。

人は、正論で動くというより、安心感で動くことの方が多いです。

AI活用も、結局そこなんじゃないかと思っています。

生成AIを広げるには、焦らないことが大事

ICT担当として真面目に取り組めば取り組むほど、「学校全体で使ってもらわないと」「全員に浸透させなければ」と思いがちです。

でも、無理に使わせようとしなくていいと思います。

ICT推進は、便利であることが自然に伝わる環境をつくることなのかもしれません。

強制ではなく、必要感。

研修よりも、日常の小さな成功体験。

「すごいこと」よりも、「ちょっと楽だった」という実感。

この積み重ねが、結果的に学校全体を変えていくのだと思います。

生成AIも同じです。

最初から全員に研修をして、全員に使わせる必要はありません。

まずは、一人の先生が所見チェックに使ってみる。

別の先生が通知文のたたき台に使ってみる。

また別の先生が教材研究の視点出しに使ってみる。

その小さな実践が、少しずつ職員室に広がっていけばいい。

学校の変化は、それくらいで十分なのかもしれません。

子どもたちは、もうAIに触れ始めている

最近は、Google検索にもAIモードのような機能が入り、子どもたちが検索の延長で生成AIに触れる場面が出てきています。

ここで考えたいのは、「使わせるか、使わせないか」だけではないと思います。

  • どのアカウントで使うのか
  • どのサービスなら安全なのか
  • どの情報は入力しない方がよいのか
  • 間違った回答が出たときにどう考えるのか
  • 子どもが不適切に使ったとき、どう指導するのか

そこまで含めて、学校として考えていく必要がありそうです。

子どもたちがすでに検索の延長でAIに触れ始めている以上、「使わせない」という方針だけでは現実に追いつかない場面も出てきます。

大切なのは、禁止だけではなく設計なのだと思います。

使わせないのではなく、安全に使える状態をどうつくるか。

ここが、これからの学校に必要なスタンスではないでしょうか。

AIを遠ざけることだけが、安全とは限りません。

むしろ、使う場面、使ってはいけない場面、確認すべきこと、疑うべきことを教えることが大切になってきます。

それは、情報モラル教育そのものです。

  • AIが出した答えをそのまま信じない
  • 個人情報を入力しない
  • 出典や根拠を確認する
  • 自分の考えを持った上で使う

こうしたことを、子どもたちに伝えていく場面は、今後さらに増えていくと思います。

そう考えると、教える側の教師も、少しずつ触っておいた方が安心ですよね。

学校のタブレットこそ、失敗できる場所

1人1台端末についても、同じことが言えます。

学校のタブレットは、子どもたちが家庭で自由に使っているスマホやタブレットとは違います。

学校の端末には、フィルタリングやセキュリティ設定があります。

使用状況を一定程度把握できる仕組みもあります。

子どもが不適切な使い方をした場合にも、学校や教育委員会が確認し、指導につなげることができます。

一方で、家庭の私物端末は、家庭の認識やスキルにかなり左右されます。

だからこそ、全部ふさげば安全になるという考え方には限界があります。

大切なのは、失敗しないように全部禁止することだけではないと思います。

失敗することを前提に、どう学びにつなげるかです。

言葉の受け取り方の違い、チャットでのトラブル、画像や情報の扱い方。

そうしたことこそ、学校で学ぶ意味があるのではないでしょうか。

学校という比較的安全な環境で、小さく失敗しながら学ぶ。

その方が、長い目で見れば子どもたちの力になるのかもしれません。

使わない選択肢は、だんだん取りにくくなっている

生成AIに抵抗を感じている先生は、まだまだいると思います。

何となく怖い。

間違った情報を出すのではないか。

子どもが考えなくなるのではないか。

自分には難しそうだ。

今までのやり方でも何とかなっている。

そう感じるのは自然なことです。

私も、無理にすべての先生がすぐにAIを使いこなすべきだとは思いません。

ただ、これから先、完全に使わないままでいる選択肢は、だんだん取りにくくなっていくのかもしれません。

AIは特別なアプリの中だけにあるものではなくなってきているからです。

検索の中にも入り、スマートフォンの中にも入り、文書作成や資料作成、情報整理の中にも入ってきています。

子どもたちも、保護者も、社会も、少しずつAIを使うことが当たり前になっていきます。

その中で、教師だけが「分からないから使わない」「怖いから見ない」と言い続けることは、やはり難しくなっていくのではないでしょうか。

これは、教師が無理をして流行に追いつかなければならないという話ではありません。

子どもたちが生きていく社会を、教師自身も理解しようとする必要があるという話です。

子どもたちに情報活用能力を育てたいなら、教師自身も情報を活用する姿勢をもち続けたいですよね。

もちろん、急に専門家になる必要はありません。

でも、少しずつ触る。

失敗しながら使う。

自分の仕事の一部に取り入れてみる。

その積み重ねが、これからの教師に必要なスキルになっていくのだと思います。

提供される側で終わらず、使う側になる

SNSなどを見ると、AIを使った便利なツールやプロンプトがたくさん紹介されています。

「このアプリを使えば簡単です」

「このプロンプトを入れれば授業案ができます」

「このツールで所見が作れます」

もちろん、それらを使うことはよいことです。

便利なものは、どんどん使えばよいと思います。

ただ、そこで終わってしまうと、いつまでも提供される側のままになってしまう気もします。

誰かが作ったものを受け取る。

誰かが作ったプロンプトを使う。

誰かが作ったテンプレートに入れる。

それも悪くありません。

でも、自分の学校の実態に合わせてAIに頼む。

自分の学級の子どもたちに合わせて教材を考える。

自分の分掌業務に合わせて、作業を整理する。

ここまでできるようになると、AIは一気に仕事の味方になります。

AIを自分の目的のために使う側になるということですね。

「これもAIに聞いてみればいいかもしれない」

「これはたたき台を作ってもらってから、自分で直せばいい」

「この作業は毎回同じだから、仕組みにできるかもしれない」

そういう発想が出てくるようになります。

ここまで来ると、AIは単なる便利ツールではありません。

自分の働き方を見直すきっかけになるわけです。

ICT主任として感じる、小さな効率化の意味

ICT主任として、欠席連絡の仕組み、情報共有の仕組み、Googleフォームやスプレッドシートの活用、ポータルサイトの整備など、ICTによる業務改善を進めている先生も多いと思います。

ただ、正直に言えば、仕組みを作る側にとっては働き方改革になっていない面もあります。

仕組みを作るには時間がかかります。

教材研究に使いたかった時間を、ICTの整備や業務改善に使うこともあります。

それでも、学校全体で見れば意味があります。

もし一つの仕組みによって、先生一人あたり毎日一分の時間が削減できるとします。

それを人数分で考える。

さらに日数分で考える。

すると、学校全体では大きな時間削減になります。

一つひとつは小さな改善でも、積み重なれば、学校全体の余裕につながります。

先生たちの体力や気持ちに余裕が生まれる。

職員室で子どものことを話す時間が増える。

教材について相談する時間が増える。

自分の教養や趣味の時間をもてる。

そのすべてが、最終的には子どもたちに返っていきます。

働き方改革は、ただ早く帰るためだけのものではありません。

教師が教師らしく働くためのものです。

そして、子どもたちによりよい教育を返すためのものです。

だから、小さな効率化を軽く見ない方がいいと思います。

AIも同じです。

一回あたりの時短は小さいかもしれません。

でも、毎日の中で少しずつ積み重なれば、教師の余白をつくることにつながります。

その余白が、教育の質を支えるのだと思います。

子どもは、やっぱり人を求めている

授業をしていると感じます。

確かに生成AIはサポートになります。

でも、子どもは人との関わりを求めます。

自由進度で黙々とやっていても、「丸つけして」「合ってるか見て」と、わざわざ声をかけてくる。

あれ、可愛いですよね。

本当は自分で確認できることもある。

でも、先生に見てほしい。

自分の学びを認めてほしい。

ちょっと安心したい。

そういう気持ちがあるのだと思います。

子どもを見取ること。

つなぐこと。

その子の良さを引き出すこと。

ここは、今のAIには難しい。

AIは情報を整理できます。

文章も作れます。

発問案も出せます。

でも、目の前の子どもの表情を見て、「今日は少し元気がないな」と感じることはできません。

昨日の様子と比べて、「今日は少し前向きだな」と受け止めることもできません。

そこは、やっぱり人の仕事です。

だから私は、生成AIは伴走者くらいがちょうどいいと思っています。

主役はやっぱり、人です。

AIがあるからこそ、人がやるべきことが見えやすくなる。

そう考えると、AIは教師の敵ではありません。

むしろ、教師の仕事の輪郭を少しはっきりさせてくれる存在なのかもしれません。

よくある質問

会議を録音してもよいですか?

研修や会議のルールによります。録音が禁止されている場合は録音しない方がよいです。録音する場合も、目的を明確にし、参加者への説明や個人情報の扱いに注意したいですね。

AIで作った研修報告書をそのまま提出してもよいですか?

そのまま提出するのはおすすめしません。実際に聞いた内容とずれていないか、自分の考えと合っているか、個人情報が入っていないかを自分で確認してから提出した方が安心です。

PLAUD NOTEは学校で買う価値がありますか?

職員会議、分掌会議、研究会、ゲストティーチャーの話など、記録する場面が多い学校なら、かなり使いやすいと思います。特に、話者識別や議事録化、ToDo整理までできる点は、会議後の負担軽減につながります。ただし、録音ルールや個人情報の扱いは、学校として確認しておいた方が安心です。

NotebookLMとChatGPTはどう使い分ければよいですか?

NotebookLMは、読み込ませた資料をもとに整理するのが得意です。ChatGPTなどの生成AIは、文章の下書き、言い換え、文字数調整、提出用の文体調整に使いやすいです。資料整理はNotebookLM、文章調整は生成AIという使い分けが現実的ですね。

Googleドキュメントで研修メモを取るメリットは何ですか?

クラウド保存できるため、端末を変えても確認しやすいことです。研修中にiPadやパソコンでメモを取り、帰宅後や職場で続きを編集することもできます。共有もしやすいため、校内研修の還元にも使いやすいです。

手書きメモしかない場合でもAIは使えますか?

使えます。手書きメモを写真に撮り、生成AIで文字起こししてから報告書に整えることができます。ただし、読み間違いが起きることがあるため、自分で確認した方が安心です。

まとめ|教師こそAIを使う側になろう

生成AIは、教師の仕事を奪うものではありません。

むしろ、教師が本当に大切にしたい仕事に戻るための道具です。

子どもと向き合う。

教材を読む。

授業を考える。

子どもの実態に合わせて支援を考える。

職員室で先生同士が話し合う。

保護者や地域と丁寧につながる。

そういう時間を取り戻すために、AIを使うのです。

いきなり高度な使い方をする必要はありません。

メールの下書きでもいい。

依頼文のたたき台でもいい。

所見の誤字脱字チェックでもいい。

自己申告書の整理でもいい。

教材研究の視点出しでもいい。

会議録や研修報告書の整理でもいい。

本当にそれくらいでいいんです。

大切なのは、AIに使われることではなく、AIを自分の目的のために使うことです。

機械にできることは、機械に任せる。

そして、人間にしかできないこと、さらに言えば、自分にしかできないことに時間を使う。

子どもを見る。

授業を考える。

自分の言葉で語る。

自分だからできる関わりをする。

生成AIは、その時間を取り戻すための道具です。

教師がAIを使う側になること。

それは、これからの学校で、子どもたちと向き合い続けるために必要な学びなのだと思います。

大きな改革じゃなくていい。

「ちょっと便利」

「ちょっと面白い」

そこから、じわっと変わっていけばいいんですよね。

時間を奪われる立場から、時間を設計する立場へ。

会議録や研修報告書の自動化も、所見チェックも、教材研究の壁打ちも、その第一歩になるはずです。

教師がAIを使うことは、未来の教育に迎合することではありません。

目の前の子どもたちに、今より少しよく関わるための選択です。

そう考えると、AI活用は思っているより身近で、思っているより大切なものなのかもしれません。

タイトルとURLをコピーしました